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歯周病の話7・静かに進行する歯周病

こんにちは!衛生士の澤田です


今年も早いもので三か月が過ぎました
暖かい日も増え始め春の始まりを感じます



第七回「静かに進行する歯周病」
今回は歯周病は”自覚症状がなく進行していく”と言われている理由についてお話させていただきます


なぜ歯周病は強い痛みが出ないまま進行するのでしょうか
その理由として…体の細胞が関係しています



健康な骨の状態を維持するために、ヒトの体の中には「骨を作る細胞」と「骨を溶かす細胞」が協力して骨をつくったり、壊したりしています
歯を支える骨(=歯槽骨と言います)に歯周病菌がやってくると、歯の周りの環境が変化し、
「骨を溶かす細胞」の活動を異常に活発にしてしまいます


この骨を溶かす細胞の事を「破骨細胞」と言います

破骨細胞は私たちの身体をつくる細胞の一員なので、活発に活動しても変化に気づきにくく、さらに痛みが生じにくいのです
そうして気づかぬうちに歯槽骨が歯周病菌によって溶かされ、
揺れや強い痛み、膿などが出始めた時には重症化しています



最悪の場合、虫歯や歯周病が進行によって、歯の根の治療や抜歯になることも考えられます
そうなると費用や治療にかかる時間も大きくなってしまいます…

そうならないために…
お口の中を清潔に保ち、歯周病菌が悪さできない環境にすることがとても重要になってきます。


毎日のセルフケアに加え、歯が痛くなる前に2.3か月に一度の定期検診の受診を強くお勧めします

歯のクリーニングを定期的に行うことは、虫歯や歯周病を未然に防ぐのにとっても効果テキメンです
普段のケアで届きづらい部分のクリーニングは私たち歯科衛生士にお任せください

ここ まで歯周病のお話をさせていただきましたが、いかがでしたでしょうか
皆様のお口の理解に少しでもお役に立てれたら幸いです



ここ最近では新型コロナウイルス肺炎の感染拡大が懸念されています。
当院でも感染予防の徹底を図っています。
皆様も体調に気を付けてお過ごしください。

参考文献
クインテッセンス出版 天野ドクターの歯周病絵本 バイオフィルム公国物語